13: 新しい命


パソコンをつけると一面のチューリップ。
スライドショーにしたらこの前のチューリップ山の結婚式&旅行の写真が見られた。

エレファントさんの一番好きな写真はぱっつんさんの奥さんが持ったチューリップの花束かはたまたみんなでチューリップを摘んでるときの落ち穂拾いみたいな写真か。
結婚式の集合写真もいい。
バーベキューも美味しかったし。
アイスクリームもクリームソーダの写真もいい。
とにかく予想外で楽しい旅行だった。

そうだ、まんずが春なのに少しふっくらしたように思える。
あー、アイスだあの濃厚な...
まんずは口の回りが白いからあまりわからなかったがバイキングのアイスをたくさんなめていた。

そういえば、いちごやチョコや抹茶のアイスがあることも教えてくれたのはまんずだったなあ。
バニラはもちろん、いちごはいちごのつぶつぶが入っていて、チョコはかなりカカオ感が強く、抹茶はほろ苦くどれも美味しかったが、全部味見したらしいまんずはバニラ以外は嫌いと言ってた。

そうだそうだ、最後はまんずだけアイスもなかを作ってもらい白鳥号でも食べてたような。

今日は昼休みにちいちゃんからメールがあり夜に行きたいと言われた。

早上がりの日だったのでいいよと言った。
ちいちゃんはぱっつんさんの奥さんとお式のドレスのお礼に来たのだった。

ぱっつんさんの奥さんからなにもないからとドレス用の生地をくれた。
水色で見ようによって7色に光る生地だった。
「いいのですか、こんな素敵なの」
「いいのよ、なにかに作ってくださいね」
とりあえずなんかのお式もパーティーも予定がないので生地はなおしておくことにした。

実はこの生地はちいちゃんの結婚式の時に奥さんが私たちも式をしたいと言ったので式のあとぱっつんさんが注文したもののひとつらしかった。
ぱっつんさんは式用とお色直し用に2つ注文したのだった。
しかし、奥さんは花束とベールだけどいいと言ったのだけど、とにかくお式用のドレスだけは作ってもらうことにしたのだった。
ちいちゃんのドレスを見てエレファントさんに頼みたいと奥さんは言った。
作ってもらえることになり奥さんは凄く喜び楽しみにしたらしかった。

綺麗な布を出しているとだいぶちゅがやってきて生地を見たりすんすんしたりしていた。

帰りがけにちいちゃんは今度会うときは子猫連れかもと言っていた。

「ちいちゃん、子猫と寝るクッション作ってあげるね」
「あれー、いいの?嬉しい」

エレファントさんはいつ生まれてもいいように暇な今日に縫うことにした。
そして、ベッドで起きていただいぶちゅとまんずを呼んだ。
「悪いけど二人でそこの生地の上に寝てみてね」
「二人でいいの?他にだれか呼ぶ?」
「ちいちゃん親子のクッション作るので二人で寝られたら大丈夫だろうから、頼むね」
二人は布の上には乗ったがうーんという向きだったので向きを変えて寝てもらった。
「ありがとう」
クッション、上布団、枕と生地を切り縫った。
カバーも一応二組縫った。
「とりあえずよしと」
コーヒー飲んでたらいきなりメールが来た。
「ちい、生まれそうなんだ」と、茶猫さんからだった。
「クッション一組作ったからついでに取りに来てほしいの」
「ありがとう、ちいも喜ぶよ」

いきなり羽音がして茶猫さんが立っていた。
「落ち着かないんだ」
「これを持っていってあげて」
「ありがとう、素敵だ」
茶猫さんは帰って行った。

しばらくして、電話がかかってきた。
「ぱっつんさんみたいな女の子だったよ、可愛いよ。また見に来て欲しい」
「行く行く、落ち着いたら教えてね」
あとから写真が来た。
「ちっこい、可愛い」
ぱっつんさんは飛んでいった。
すぐにエレファントさんのクッションで寝ている親子の写真が送られてきた。

「自分の子がこんなに可愛いなんて思ってみなかったわ、ちゃねちゃんも離れないの。おとうさんもおかあさんも来てくれたわ。明日以降なら来てくださいね。メールくれたら白鳥号行ってもらうからね」
と、ちいちゃんからもメールが来た。

夜遅くぱっつんさんが帰ってきて可愛い可愛いと言っていた。
ぱっつんさんは一番可愛いだろう写真をくれた。

「ふわふわで可愛い」
「ちいちゃんに似てふわふわ」
「まんずのほうがかわいい」
「ぱっつんさんそっくり」
みんな色々言った。
「みけぼうが面倒を見るの?」
「ふくの妹みたいだ」
ちいちゃんは大天使で合唱隊のリーダーでいわゆる茶猫さんと共稼ぎなのでちょっちゃんの保育園に預けることになった。
今回はみけぼうがお世話することになった。
「みけぼう、どこでちいちゃんの赤ちゃんをみるの?」
「おかあさん、お家でみてもいい?正式には茶猫さんとちょっちゃんから依頼が来ると思うの」
「おいらたちもいるし」
「そうね、いいわ」
ばあちゃんもぱっつんさんの孫だから喜んでいた。
「おいらもお世話したいな」
ふくが言った。
とにかく、明日白鳥号を頼んで見に行くことになった。
茶猫さんに明日休みで行きたいので白鳥号を頼みたいとというと10時ごろに来て、赤ちゃんを見たあと大食堂でお昼を食べて帰ったらいいと言ってくれた。
大勢で行っていいかと言うと、いいよと言ってくれた。

次の日は、いいお天気だった。
天国の案内はあんずちゃんとぶっちゃんがしてくれることになった。
二人もいっしょに白鳥号で行くことになった。

ちいちゃんは自分の家で赤ちゃんいっしょにいた。
赤ちゃん猫は起きていてもそもそ動いていた。
「ちっちゃ」
「ふわふわ」
「甘い香り、ミルクの匂いだ」
みんな口々に言った。
「ふふふ、可愛いでしょ」
「みーみー」
可愛い声で鳴いていた。
「わしにそっくりじゃ」
ぱっつんさんが言ったが、
「もっと可愛い」
だいぶちゅが言ってみんなで笑った。
しばらく赤ちゃんを見ていたがミルクの時間になったので邪魔にならないようにみんなはご飯を食べに行くことにした。
大食堂は明るく清潔で早かったのでほとんど誰もいなくて一行はトレーをもらい好きなものを取って食べたのだった。

「あっ、いちごかある。食べよう」
女の子組はいちごをたくさん取った。
エレファントさんはこの間食べた小さなグラタンとサンドイッチが美味しかったのでそれを取っていた。
色んなフルーツやヨーグルトもあった。
ばあちゃんはあちこちに行ってミネストローネみたいなスープが好きになった。
ばあちゃんはそのスープとおにぎりにしようと思ったが普段はあまり食べない照り焼きチキンとレタスのサンドイッチが美味しそうだったのでそれを選んだ。
北緯さん、まさおさんは仕事で来れなかったので二人には写真をメールしたのだった。

大食堂にはみんなの後を追うかのように神様がこられた。
「わしも一緒させて欲しい」
「どうぞどうぞ神様」
みんなは席をつめた、神様はエレファントさんの隣の席についた。
「おかあさんやあの子猫は紫色の心を持っておるよ」
「見たのですか?」
「見えたんじゃ、あれは生まれが猫天使じゃから人の愛を知らんことになる」
「神様」
「おかあさんの家でみけぼうにじゃが育ててもらいたい、愛してやっておくれ」
「神様、わかりました」
「正式には茶猫とちいで頼みに行くだろうて」
「わかりました、首を長くして待ってますわ」
「よろしく頼む」
みんながご飯を食べ終えた頃、混んできたので神様がご自分のお部屋でお茶を飲もうと言ってくださったのでみんなで移動した。
飲み物を頼んだらすぐに持ってきてくれた。
思い思いに座りながら神様とお話をした。
中にはお腹がいっぱいになり寝ている子がいた。
エレファントさんはこの前チューリップ山で作ったコップができていたので持って帰ることにした。
ガラス玉を入れたところがすけて色がついていて凄く綺麗なコップになっていた。

神様やお見舞いに来たしげおばあさんらに送られ白鳥号でみんなは帰ってきた。

帰りの白鳥号で1号さんがエレファントさんに言った。
「まんずたちの来た頃を思い出しちゃったわ」
「1号は大変だったもんね」
「おかあさんの方が大変だったのに」
「今では懐かしいね」
「ほんと大きくなったねあの子達」
「ほんとだ」
その時、横から大きい猫の手が出てきた。
「おいらの手、1号姉さんより大きいや」
「そうだね、大きいね」
三人は声を上げて笑った。
エレファントさんは小さかった頃の四兄弟を思い出していた。

 

 


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なおこ(天乃 櫻)さん

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12: 今年の春に


光の帯に乗ってのバーベキュー&温泉の旅は楽しかったなあとエレファントさんたちは帰って来てから話していた。
夏にある大花火大会にも来たらいいと神様から何年か前に茶猫さんと確か招待してと言ってた花火大会に行けそうだと喜んでいたのだった。
みんなはみけぼうにもいつかまた行くなら誘ってと言っていた。

その旅行に大事なお役目がありどうしても行けなかったあんずちゃんとぶっちゃん二匹は今度は行きたいとみんなに言っていた。

今日は仕事が早上がりで帰れたエレファントさんは買ってきた各種パンとコーヒーを入れて天国のテレビを見ながらお昼を食べた。

テレビは旅番組をやっていて、そこには一面の色とりどりのチューリップ畑が写っていた。
「あれー、綺麗だ。みんなも見てよ」
まんず似の可愛らしいお猫が解説をしていた。

そこは天国の山の1つでここもまた温泉旅館にバーベキューやチューリップ以外の景色も良い所らしかったのでエレファントさんはいつかみんなで行きたいなと思った。

ちいちゃんにメールで聞いてみたら、あそこの山は広く炭酸泉がわいて酪農もやっててクリームソーダや濃厚なアイスクリームがチューリップと名物らしかった。

クリームソーダやアイスクリーム好きのエレファントさんはいつか行きたいなあとちいちゃんに言った。

ちいちゃんも行きたいと思っていたらしく茶猫さんと神様に聞いてみてまたメールすると返事来たのだった。

メールの返事が来てすぐには無理だけどチューリップは地上と違いかなり長い間花を見られるので計画できそうなのでそちらの行く人数と猫数を教えてほしいと言われた。

エレファントさんは昼寝から起きたばあちゃんやお猫らにチューリップ&温泉バーベキュー、クリームソーダ+泊まりに行かないかと聞いた。
即みんな行くと言った。
北緯さんにもメールすると行くと返事が来た。

ちいちゃんに行く人数と猫数をメールしたら、天国でお花を作っているみーみ先生や神様に神様付きのはち、ちょっちゃん、チャイときなこかあさん、まさおさんとこ、まだ聞いていないけど白龍様達も誘ってみるらしかった。

そして、ちいちゃんからチューリップ山のパンフレットも送られてきたから何部かコピーしてみんなで見た。

規模がすごくて一面のチューリップの写真にエレファントさんたちはすごいすごいと言った。

ちいちゃんの結婚式の時のガーベラ畑も凄かったけど今度のチューリップ畑は規模が違うらしかったので凄く楽しみだった。

その時、エレファントさんにぱっつんさんがそうだかあさんに言われていたささやかな結婚式をチューリップ畑でいいからしたいと言った。
ぱっつんさんはチューリップの花束と1つでいいから二人の似顔絵メロンパンが欲しいと言った。

エレファントさんはちいちゃんにぱっつんさんのことをメールした。

ちいちゃんから茶猫さんと相談してみるからと言うメールが来た。

ちいちゃんからエレファントさんと北緯さんの行ける日を教えてほしいと言ってきた。

メロンパンは全員の分焼く手前まで作ってチューリップ山で焼かせてもらったらいいと言うことになった。

エレファントさんにドレスとベールを作って欲しいと言われた。
布は天国から持ってきてくれるらしかった。
今日暇だと言ったら少しあとにぱっつんさんの奥さんとちいちゃんか来るみたいだった。

「あれー、がんばらないと!今度は誰がベールを持つのかな?」

そうこうしていると、二人は大きな包みを持ってやって来た。

「おかあさんご迷惑お掛けしてすみません」
ぱっつんさんの奥さんは言った。
「いいのですよ、ぱっつんさんにはばあちゃんが世話になってるし」

ちいちゃんが包みを開けて布を出した。
「おかあさん、これで作ってほしいの」
布は7色に光る布だった。
「素敵、で、どんなドレスにしますか?」
「エプロンドレスみたいなのと短いベールをお願いします、デザインはお任せします」
「わかりました、頑張ります」
サイズを計ると二人は帰って行った。

ちいちゃんの時のエプロンドレスに襟元にコットンパールをつけてベールにもつけることにした。
ぱっつんさんは茶猫さんのを借りるらしかった。
花束はみーみ先生が作るらしく、パン生地はみんなで作るらしかった。
エレファントさんは布を切って仮縫いをした。
ちいちゃんにメールすると明日の夜にぱっつんさんの奥さんは来るらしかった。

話に聞くと茶猫さんがメロンパンの係りで頑張るそうだった。

だいぶちゅがまたドレスいいなと言っていた。
たぶんだけどだいぶちゅやちいちゃんが着たらよく似合うようなドレスになるだろうと思った。

みーみ先生からピンクで白の線入りのチューリップで花束を作ろうと思うというメールが来た。

ぱっつんさんの奥さんは小柄だったので布地がたくさん余った。
エレファントさんはちいちゃんに電話して余った布地で女の子用にコットンパールをつけて芯を入れたお揃いの首輪を作ってもいいかと聞いた。
たぶんだいぶちゅが喜ぶだろうなと。
ちいちゃんは私もそんなの欲しかったと言った。
次の日、ちいちゃんも来ることになりエレファントさんは試作品の首輪をひとつ作った。

次の日の夜、ぱっつんさんの奥さんは仮縫いのドレスを着て凄く喜び、ちいちゃんたちもコットンパール付きの首輪を喜んだ。
だいぶちゅはずっとつけていたいと言った。

チューリップ畑に行く日は決まりみんな忙しくしていた。
エレファントさんはドレスとベールと首輪を他のみんなはパン作りに行った。
パンのデザインは前のを参考に北緯さんが担当した。
素敵なできだった。

今回は絶対行くとあんずちゃんとぶっちゃんも頑張っていた。

今回は二泊三日のスケジュールだった。
朝イチからパン生地がチューリップ山に持ち込まれみんなで行って焼いた。
昼からはみんなでチューリップ畑を回り夜の結婚式のための花束とテーブルの花を摘んだ。
おやつはアイスクリームとクリームソーダ。
夕方から温泉旅館の宴会場を借りて結婚式を行った。

まさおさんが奥さんの親代わりをした。
神様が神父役をしてくれた。、
ストーンを持ってくる役は子猫ちゃんがいなかったので、みけぼうがした。
司会は神様つきのはちがしてくれた。
内輪の小さな結婚式だったけど心暖まるお式だった。
ぱっつんさんの奥さんは少しだけ涙を流したが、記念のメロンパンは披露宴のバーベキューの席でしっかりと食べたのだった。

女の子たちはお揃いの首輪を気に入り旅行中ずっとつけており、今回は参加できたあんずちゃんとぶっちゃんも楽しい旅行だったらしい。

一面のチューリップ畑は温泉からも見渡せて、何回も温泉にエレファントさんたちは入ったみたいだった。

みけぼうとチャイは自分たちもこんな結婚式をしたいなと語りそっと見つめあっていた。

おかわり自由の濃厚アイスを食べすぎたまんずは少しだけほんの少しだけ体重を気にしていた。

今回は行きはパン生地を運ぶため白鳥号で行き、帰りはまた光の帯で帰ってきた。

 

 


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11: 新しい季節に


みけぼうは急いでいた。
天国でちょっちゃんの仕事を手伝うのは楽しかった。
一番小さくてふくちゃんをちゃんと育てたことによりちょっちゃんを補佐するお役目をもらうようになってからはちょっちゃんをよく知るようになった。
ちょっちゃんはおかあさんみたいに優しい猫さんだった。

今日はチャイと会う約束をしたのだった。
チャイとは天国に来たときからの友達で最初は一緒にみいみい鳴いてたもんだった。

岩手は雪の多い土地だ、雪を見るとにゃんごろーにはじめてあった日を思い出した。
にゃんごろーと知り合いおかあさんのお家に来てからはいつも振り向くとにゃんごろーがいた、にゃんごろーは男だったけどママになってくれた。にゃんごろーに優しくしてもらったので寂しくはなくなり新しく天国に来たふくに優しくできた。
考えるとおかあさんがたくさんできたみたいだった。
その点、チャイは寂しくなかったのかな選ばれてちいちゃんの合唱隊の入り忙しくしてたから寂しがる暇もなかったのかもしれない。

待ち合わせ場所の大食堂に行くともうチャイは待っていた。
「ごめん待った?」
「ううん、今日はみけぼうの好きな鶏の照り焼きがあるよ」
「わーうれしー、おなかぺこぺこ」
二人はしばらく鶏をパクついた。
若いからお腹がよく減った。
「チャイ、大人になったね」
「みけぼうと同じさ」
「他の猫さんから素敵だと言われるでしょう?」
「へへへ、歌は少し自信があるけど(笑)ちいちゃんがよく教えてくれるから」
「今度コンサートに呼んでね、あっふくちゃんもね」
「ふくちゃん大きくなったね、まだ甘えてるのかい」
「大きいけどまだ一歳になってないわ」
「茶猫さんのところに行ってるんだろ、凄いな」
「私も凄いと思う、いい子に育ってくれたわ」
「みけぼうも凄い!」
「チャイも凄い!」
「あはは、今度は三人でどこかに行こうよ」
「そうね、ふくちゃん喜ぶわ、ありがと」
「そうだ、いちごも食べようよ」
「わたしはイチゴパフェがいい」
「もらってくるよ」
「いっしょに行くわ」
みけぼうはチャイのことを色々聞いた。
チャイの育てのおかあさんはチャイと同じ色の優しいきなこさんで合唱隊の練習で遅くなるときはいつも好きなものを作って待ってくれていた。
みけぼうがおかあさんの家に行ったあとにきなこさんの元に行ったチャイはたくさん優しくしてもらったらしい。

「そうだ、神様の山に光の帯で行けて山でバーベキューできるのがあったよね。うちのおかあさんが光の帯を見たいと言ってたから」
「にゃんごろーさんのおかあさん、光の帯に見たいんだ」
「ちいちゃんの結婚式とテレビの新年の儀式を見てね」
「それならきなこかあさんも誘いたいな」
「ちょっちゃんも誘いたい」
「じゃあちいちゃんも」
「なんかたくさんで行きそうだな」
「いいじゃないたくさんの方が楽しいわ」
「そうだね」

次の日チャイとみけぼうはみんなを誘った。
おかあさんは絶対行きたいと言った。
あとのお猫らもおばあさんも北緯さんも行きたいと言った。
ちょっちゃんもちいちゃんも茶猫さんもきなこかあさんも神様もまさおさんたちも行くことになった。
神様が花火の上がる日があると言われ、おかあさんが昼で仕事が終わり次の日が休みの日を選んで行くことにした。
山には温泉つきの宿もあり結局みんな泊まることになった。
「お菓子買いにいこう」
またみんな言い出した。
バーベキューにはフルーツもついてるらしいのでお菓子はいらないよと言われたので買い出しはやめになった。

きなこかあさんはあまりどこにも行かないので凄く喜んだらしかった。
チャイはみけぼうの提案に感謝していた。
そういえはみけぼうは美人になった。
一番小さくみいみい鳴いてたのに。

楽しみがあれば仕事はたくさん頑張れた。

白鳥号は2時に来るので五分前までに集まってね、と、言われたのに家に帰ると寝てるお猫らがたくさんいた。
理由はエレファントさんが仕事に行ってていなかったからだった。
「ただいまー、あれー、みんな寝てるの。バーベキュー行かないの?」
エレファントさんは北緯さんを車で拾って帰ってきたのだった。
まんず以下3匹とばあちゃんが寝ていた。
「行く行く」
みんなは慌てて起きた。
荷物は前の日に用意してあったのですぐに白鳥号に乗ることができた。
みけぼうたちは天国にいたのでそこで合流することになっていた。
天国についたら3時のおやつの用意がしてありみんなでお茶になった。
仕事で遅くなったエレファントと北緯さんはお昼がまだだったので小さなグラタンとサンドイッチのセットを作ってもらった。
小さなグラタンはかなり大きく、サンドイッチもたくさんありコーヒーもおかわり自由だったのでエレファントさんと北緯さんはたくさん食べた。
やはり神様が忙しく少し遅かったけど、いい時間にみんな集まり光の帯に乗ることになった。
夕焼けの中、観光用の光の帯は座席に座るようになっていた。
屋根がついてないので風が気持ちよかった。
二人づつ座るようになっていて、エレファントさんの横には1号さんだいぶちゅもんぺちゃんが座った。
人間一人用はお猫二匹座れるが三匹乗ったのでだいぶちゅはエレファントさんの膝に座ってしまった。
おばあさんとまさおさんは隣どおしに座り膝にはぱっつんさんとぱっつんさんのおくさんがいた。
神様の隣にはちいちゃんと茶猫さん、ちょっちゃんみけぼうチャイふくは一列で、北緯さんはエレファントさんの後ろでとなりにはきなこかあさんが座った。
北緯さんは柔らかなきなこかあさんを撫でていたら、いつしかきなこかあさんは北緯さんのお膝にいた。
まんずにゃんごろーにこぼうえびねちゃんは後ろの四つの席を四匹で占領していておやつをたくさん食べたまんずは乗るとすぐに寝転んでいた。
ゴトゴト動き出した光の帯の外を見ながらエレファントさんはすごいすごいと言っていた。
かなり上を飛ぶので下の景色がよく見えた。
暮れていくとあちこちに明かりがつき、もう少ししたら宝石箱をひっくり返したように見えるんだろうなとエレファントさんはあちこち見ていた。
かなり長く光の帯は動いた。
「おかあさん、この下は白龍温泉じゃよ」
見ると光の帯はいったんとまり誰かが乗ってくるみたいだった。
「白龍も誘ったんじゃよ」
よく見ると、白龍さま、ふぁーふぁーちゃん、たまさんが乗り込んできた。
「こんばんはみなさん」
白龍様が言った。
「もう少し先の滝を見てほしいな。7色に光るから」
みんなは白龍様が示す方を見た。
滝の色が水しぶきが7色に輝いていた。
あまりきれいからみんな見とれていた。
「帰りも通るし、そろそろ行くぞ」
神様の号令で光の帯は動きだしバーベキュー会場についた。
他のグループがもうバーベキューをやってるのかいい匂いがいていた。
「みなさま、こちらです」
エプロン姿の三毛さんがみんなを誘導した。
「好きなものを取っていって焼いてくださいね」
わーいといいながらみんなもらった大皿に具材を思い思いに取った。
人々は塩タンから焼いた。
お猫らはまちまちだった。
まんずはとりあえず全種類もらってきた。
1号さんは鶏ももをもらってきた。
わいわい言いながらじゅーじゅー焼いて食べた。
しばらくはみんな無言だった。

あまり猫生が幸せでなかったきなこかあさんは猫天使になっても自分から楽しもうとしなかったらしい。
チャイが誘ってくれた一泊旅行は久しぶりに凄く楽しみにしていた。
初めて会った北緯さんはきなこかあさんを膝にのせて優しく撫でてくれた。
バーベキューの材料もきなこかあさんの分まで運んでくれた。
そして、盛んに声もかけてくれた。

みんなはお酒を飲みながらたくさん食べた。
ばあちゃんもまさおさんと乾杯しながら意外にたくさん食べていた。
串に指したのもたくさんあった。
野菜サラダも取り放題だった。
スープは注文を取りに来てくれた。
じゃがいもを焼いてチーズを少しあぶりじゃがいもにつけて食べるのはエレファントさんが好きでやっていたらみんなが一口一口と言って欲しがった。
意外とみんな猫舌でなかった。
味付けて焼いた鶏ももにとろけたチーズをつけたチーズダッカルビみたいなのも美味しかった。
桃やイチゴのお酒も美味しく1号さんたちはお酒も飲んだ。
たくさん食べた頃花火があがりみんなはデザートと飲み物を選んでテーブルについて花火をみた。
夜風がバーベキューで火照った肌に気持ちよかった。
たくさん食べてたくさん花火を見た。
花火が終わりみんなは温泉旅館に移動した。
もうなん組かのグループも先に来ていたようだった。
二間続きの部屋が四部屋取ってあった。
神様と猫天使達、エレファントさん一家、まさおさん一家、白龍様達に別れたがみんなあちこちに移動して楽しく夜を過ごしたのだった。

朝にもみんな早起きして温泉に入った。
ばあちゃんが一番喜んでいた。
朝ごはんがバイキングでみんな好きなものをたくさん食べていた。
「たくさん食べたわ、それに温泉も花火もすてきだったわ」
昼ごはんまでついていたのでみんなはしばらくしたらまた温泉に入りに行った。
まんずもやっと温泉を好きになりいやがらなくなった。
昼ごはんにはまだ時間があったので桜やその他の花を見る組、お部屋で寝る組これは夜中に遊びすぎたまんず達だが、陶芸をする組に別れて楽しんだ。
エレファントさんはガラス玉をはめ込んだ不思議な陶器を作るのに挑戦したのだった。
エレファントさん、北緯さん、ちいちゃん、1号さん、もんぺちゃん、だいぶちゅ、きなこ母さんが参加した。
それは不思議な不思議なカップだった。
小さなガラス玉はカップについた窓のように見えた。
これでコーヒーを早く飲みたいなとエレファントさんは思った。
みんなもがんばって作っていた。
だいぶちゅが名前がわりにカップに足形をつけていた。
お昼になり、できあがり焼くだけの陶器は焼いてくれて出来たら送ってくれるらしかった。
お昼も今度は洋風のバイキングでまたみんなたくさん食べて帰りの光の帯に乗って帰ってきた。
また、白龍温泉の7色の滝も見ることができた。
これは長い時間見ていても飽きないものでまた見に来たいなと思った。

別れ際、みけぼうとチャイはみんなに素敵な旅行を計画してくれてありがとうと言われていた。

 


新しい季節に
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